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たまにはきちんとエドロイを(笑)

最近タイバニ、タイバニ言ってるので、ちゃんと管理人の心はエドロイですよーという心意気を(笑)
本日の駄文は(ほんとこんなもんですみません)一葉さんに捧げます。
サイト復活おめでとうございまーす\(^o^)/



「そうだ。あんたにこれやるよ」
そうエドワードが言い出したのは、報告書のやりとりも終わり、一通りの嫌味の応酬の後だった。
執務机の片隅に腰かけた最年少の国家錬金術師は、赤い服を着たクマのキャラクターのキーホルダーを無造作に机にころりと転がす。
何の脈絡もなく転がされた物体に、ロイはきょとんとエドワードを見つめる。
どうにも目の前に転がっている物体と、それを差し出した少年が結びつかなくて。
少年の趣味と言うには、あまりにも可愛い過ぎるキャラクター。
いや、そもそもこの少年は自分に土産と称する物を買ってきた事は、いまだかつて一度たりともなかった。
そんな少年がいきなりこんな行動に出たら、驚くなという方が無理だ。
「・・・これは、これは・・・。君にしては随分と可愛らしいお土産だな」
いったいどういう風の吹き回しだい?という言葉を辛うじて飲み込んで、ロイから出たのはそんな問いかけ。
「・・・いらないなら返せ」
一気に不機嫌になる少年に、ロイはまあまあと静止をかける。
ちょうど仰向けで転がったクマは、真っ黒な瞳でじっとロイを見上げていた。
その可愛らしい姿にクスリと笑いをもらしたロイは、転がされたクマのキーホルダーを手に取った。
人差し指の先ぐらいしかない小さなクマにつけられたストラップを持って、ロイは目の前でゆらゆらとそれを揺らす。
なかなかどうして、小さいくせに精巧に作られているらしいクマは、愛らしさをまんべんなく振りまいている。
「ちょっと驚いただけではないか。別にいらないとは一言もいってないよ」
「言っておくけどなぁ、俺だって好きでこんなことやってるわけじゃねーよ!今度行った地方ではそれが流行りの土産だって言うから・・・」
「なるほど。これはアルフォンス君の趣味か。どうりで可愛らしいはずだ」
柔らかい笑みを浮かべて、ロイはそっとクマを手のひらで包み込む。
その無意識の笑みにエドワードは息を呑んだ。
大人がこうして時折見せる笑顔が、エドワードは苦手だった。
普段は胡散臭い笑顔ばかり見せているくせに、不意に見せる顔がとても優しいから。
だから自分は特別なんじゃないかと、期待してしまう。
分かっているのだ、
本当は特別でもなんでもないことなど。
自分は彼にとって都合の良い手駒になれそうだから、近くに居られるだけなのだ。
たったそれだけの関係なのに、自分だけが彼の行動に一喜一憂するのが悔しくて。
だからいつもそれを悟られないように、反抗的な態度ばかりとってしまう。
妙な意地を張っているという自覚はあったが、今更どうすることもできない。
「ありがとう。これはありがたくいただいておくよ」
「ま、一応そのクマは持っていると持ち主に幸運が訪れるらしいし?もっておいても損はねぇんじゃないの?」
本当はこんな事が言いたいわけじゃ無いのに、勝手にしゃべる口が止められない。
「おや、鋼のらしくもなく、非科学的な事をいうね?」
案の定ロイは先ほどまでの柔らかい笑みを消して、いつものエドワードをからかう顔に戻ってしまう。
それが酷くもどかしい。
「うるせぇ!せっかくの俺様の土産なんだから大切にしろよ!」
つまらない反論にむっとしながら、エドワードはひょいと机の上から降りる。
本当にこの大人と会話をしていると、心が平静を保っていられない。
早々に退散すべきだと判断したエドワードは、差し障りの無い理由を口にする。
「じゃ、俺はほかの奴にも土産渡さないといけないから、そろそろ行くからな」
じゃーな!と言って手を上げるエドワードに、ロイはひらひらと手を振る。
「ああ、報告書へのサインは明日までに仕上げておくから、また明日寄りなさい」
「へいへい」
嫌そうに肩を竦めながら、エドワードはドアの向こうへ消えていく。
ぽつんと一人取り残されたロイは、笑みを消してもう一度エドワードのくれたクマのストラップをまじまじと見つめる。
「そうだな、私だけなんて事あるはずがないな・・・」
一瞬でも自分にと聞いて喜んでしまったのが、なんとも居たたまれない。
所詮エドワードにとって、自分は大勢いる軍人の一人という認識でしかないのに。
「まぁ、土産を買ってきただけでもよしとするか・・・」
ころんと手の上で転がるクマのキーホルダーだけが、ロイの寂しそうな呟きを聞いていた。



エドワードが旅立ってから数日後。
ハボックと午後から視察に出る予定の入っていたロイが執務机に鍵をかけていると、その手元をのぞいたハボックがカギにつけられたキーホルダーに目ざとく気が付いた。
「あれ?大佐のそれってもしかして大将にもらった奴ですか?」
「ああ・・・大きさがちょうど良かったのでね、キーにつけているんだ」
赤い服を着たクマは、常に赤色のコートを身にまとうエドワードを彷彿させるのが少々問題ではあったけれども、さすがにそれを口にすることはできない。
「確かに、キーにつけておくと便利ですよね。このまま引っ張りだせるのが何とも・・・」
俺も付けてるんスよ、と言いながらハボックが見せたキーには、青い服を着たぬいぐるみがぶら下がっている。
「ほー。お前のは青なのか」
「ええ、軍服と同じだから丁度良いだろうって言って皆に配ってましたよ。幸運が訪れるってなんかいいですよね。幸運って俺に彼女が出来たりとか・・・」
「お前は子供の土産に、どれだけ過剰な期待をするつもりなんだ」
冗談めかして言うハボックに、ロイは苦笑を浮かべる。
「どうせ大佐に俺の気持ちは分からないですよ」
全くいっつもいっも人の目のつけた彼女を奪っていくくせにとぼやくハボックは無視して、ロイは改めてハボックのクマを見つめる。
「なる程な。このクマには色んな色があるのだな」
他には何色があるんだ?と何気なく言ったロイを、ハボックがきょとんと見つめる。
「あれ?大佐もしかして知らないんですか?」
「は?何をだ?」
「このクマのキーホルダーは基本青なんですよ。赤はレアカラーでめったに手に入らないって噂ですよ?」
「え?それではこれは・・・」
ロイは自分のキーにつけられたキーをまじまじと見つめる。
自分の持っているクマは、まさにそのレアカラーと言われている赤だ。
しかしエドワードは自分にこれを渡す時に、そんな事は一言も言わなかった。
「俺はてっきり貴重な赤だから大切にしろって言われているかと思ってましたよ・・・」
「いや・・・私は何も聞いてない・・・。鋼のも知らなかったのではないか?」
「いやいや、弟と一緒に買ったならそれはないでしょう」
「それじゃあ・・・鋼のは敢えてこれを私に・・・?」
「ぷっ。口ではなんだかんだ言いつつ、大将も大佐のこと心配してるんですねー。大将も素直じゃないなぁー」
「・・・なんだそれは」
ハボックの言っている言葉の意味が分からなくて、ロイの眉間にしわがよる。
そんな子供っぽい上司の姿に苦笑を浮かべながら、ハボックはクマを突っつく。
「この赤いクマは滅多にないからこそ、引き寄せる幸運も青とは比べ物にならないぐらい強いって言われているんですよ。何かと危険と隣り合わせの大佐の事を、大将なりに心配してるんじゃないですか?」
「・・・そんな事あるか」
あの少年が、自分の身を案じてくれてるなど。
そうそっけなく返すものの、赤くなっていく頬は隠せなくて。
「大佐ぁ~?なんか嬉しそうですけど?」
「う・・・うるさい!くだらない話をしてないで、さっさと行くぞ!」
「へーい」
あからさまに誤魔化しているのがわかるロイにやれやれと肩を竦めながら、ハボックはおとなしく後に続く。
全く素直じゃないんだから・・・と心の中で呟かれたのは、果たしてどちらに向けての言葉だったのか。



赤いクマに込められた願いを、ロイが本人の口から聞くのは数か月後の事。




・・・というわけで、久しぶりに乙女な大佐でお送りしました。
管理人の大佐は基本乙女(?)ですが、今回は更に乙女度アップみたいな?(当社比1.25倍)
因みにクマは別に、某ネズミの国のアレを意識したわけではありません。
なんとなくです、なんとなく。
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2011
07/31
12:41
小説
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鋼の錬金術師

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プロフィール

中原光希

Author:中原光希
熱しやすく冷めやすい典型的なB型人間。
良くも悪くもマイペース。

同人界には珍しい(?)、攻め様に愛情を傾ける派。
基本16才ぐらいの少年と青年の狭間にいるぐらいのキャラに萌ゆる。
シンフォニアクリアしてない、攻めでもない、少年でもないクラトスさんに何故すっ転んだのか自分でもよくわからないまま愛を叫ぶ日々。
父さんが好きすぎて辛い(笑)

親バカ、子バカ、シスコン、ブラコン大好物。
身内に甘いキャラがとても好み。
CP傾向は年下×年上基本。
年も力も上な受けが、攻めに迫られてわたわたするのがいい(・∀・)

日記への突っ込みお待ちしております。
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