スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--
--/--
--:--
スポンサー広告

ちょっと書いてみた

妄想が止まらないので、ちょっとプロトタイプ的な感じで書いてみたり。
鋼+シンフォニアネタですので、かなり変則です。
一応閉じておきますので、開いた方の苦情は受け付けません。
続きを読む »
スポンサーサイト
2012
10/20
21:53
小説

明日は腕が筋肉痛かな...( = =) トオイメ

今日はまだ寝返りも打たないような子供を長時間抱っこしていたせいで、腕がだるいです。
仕事場で子供抱っこってどんな職場だよって感じですが・・・(;^_^A アセアセ・・・
ベビーシッターもできる職場です(キリッ
ははは…あー…むなしい…|||orz
パートさんがインフルで出社禁止になってしまったもので、現在一人で二人分の仕事さばいているので死ぬほど忙しいせいでちょっと壊れ気味です。
そんな感じで(どんな感じで?)せっかくベビーシッター紛いの事もさせられているので、小ネタを一つ。



常にいけ好かないと思っている上司の元に久しぶりに訪ねていけば。
いつも自分が座る、既に定位置と言っても過言でない場所に-----子供がいた。
目を丸くするエドワードの隣では、アルフォンスがうわー可愛いですねなどと呑気に呟いているが、エドワードはそれどころではない。
子供=妻=大佐は既に人のもの、という図式が浮かび上がったエドワードの顔色がみるみる変わっていく。
「だ・・・誰のこど・・・モガッ!」
まだ手も足もひどく小さい、多分この世に生を受けて数ヶ月であろう子供の姿に、思わず大声を上げそうになるエドワードの口を、寸でのところでふさいだのはハボックだった。
「ストーップ!!大将。漸く寝たところなんだから、起こすのだけは勘弁してくれ」
心なしかやつれたハボックの懇願に、取り敢えず頷くとほっとしたようにハボックはエドワードから手を引いた。
「つーかなんでこんなとこに子供がいるんだよ。まさか大佐の子供?大佐もついに年貢の納め時ってヤツ?」
内心では酷く動揺しているくせに、それでも憎まれ口をたたく根性はもはや称賛に値するかもしれない。
呆れた兄の意地っ張りぶりに、アルフォンスは隣でため息を落としている。
「人聞きの悪い事を言わないでもらおうか」
どうにかいつものようにニヤリと笑みを浮かべこの部屋の主を見れば、ロイは嫌そうにエドワードを睨む。
「本当に私の子供であれば、誰がこんな物騒なところにつれてくるか」
「・・・あっそ」
子供の事を第一に考えているらしいロイの発言に驚きながらも、あっさりと自分の子供ではないと否定されたことに、エドワードはほっと胸を撫で下ろす。
「・・・じゃあ、一体なんでここに子供がいるの?」
「それはそこのベビーシッターすら満足にできない男に聞きたまえ」
そこ・・・と指を差されるのは、間違いなくハボックだ。
「・・・もしかしてハボック少尉の子供?」
エドワードとしては純粋にその可能性を思っただけなのだが、どうやらそれはハボックの何かに振れてしまったらしい。
「それを言ってくれるな大将・・・」
がっくりと項垂れるハボックの姿に、エドワードはどうやら地雷を踏んでしまったらしい事に気が付く。
「確かにその質問は酷だな」
自分から振ったくせに、大ダメージを受けているハボックの姿が面白かったのか、くすくすとロイが笑い出す。
「その子供は、ハボックが彼女だと言っていた女性から預かったそうだ」
「へ?彼女から預かった・・・?」
とっさにその意味が分からなかったエドワードにの隣で、ああとアルフォンスが頷く。
「つまりハボック少尉は彼女だと思っていたけど、彼女さんは既に既婚者だったってことですね」
「アルフォンスゥゥゥウウゥゥ!そうきっぱり言わないでくれー!!」
床に突っ伏してさめざめとなく姿に、さすがにエドワードも可哀想になってくる。
もともと女運が無いとはブレダから聞いていたが、まさかここまで酷いとは。
「彼女にとってはあくまでもハボックは友達だったという事だ。勝手にのぼせていたハボックが悪いな」
「どうせ大佐には俺の気持ちなんてわかりませんよ・・・」
床にのの字を書くハボックは、すっかりといじけてしまっている。
「・・・まぁ、結局二人の子供じゃないのは分かったけど、なんで少尉が子供を預かる話になったワケ?」
結局肝心な部分が聞けていない事に気が付いたエドワードは、首をかしげる。
「あー・・・それは、俺は本当は今日は非番でさ、彼女とデートする予定だったんたけど、なんでも彼女の実家の両親が風邪を引いちまったらしくてさ。子供に移ると困るから連れてはいけないし、旦那は仕事だしって言われて預けられたんだ。・・・まぁ、彼女にデートって認識は無かったワケだけどな・・・」
確かにそう言われてみれば、ハボックは見慣れた軍服を着ていない。
「・・・それはなんというか、お気の毒に・・・」
きっと張り切って出かけたであろうに、子供を差し出された時のハボックの衝撃を察してエドワードはハボックの肩をたたく。
「ま・・・まぁ、元気出せよ少尉。きっとまた素敵な彼女が現れるさ」
「・・・大将は本当に失恋を経験した事がないから、そんなお気楽な事がいえるんだ」
「うっ。そ・・・それは確かに」
核心をついたハボックの言葉に、エドワードは顔をひきつらせて後退する。
自分はまだ漸く本当の気持ちに気が付いたくらいで、漸く恋愛の入口に立った程度でしかない。
ロイにもし決まった人が出来たとしたら。
ちらりと見た大人は、いつもと変わらない過ぎた美貌に薄い笑みを浮かべているだけだが。
幸せそうに女性に愛を囁くロイを想像して寒気がした。
「ハボック。鋼のに八つ当たりしてどうするんだ」
エドワードの視線を助けを求めるものと勘違いしたらしいロイが、呆れたようにハボックに声をかける。
「まだ本気の恋愛の経験がない鋼のに、あまり負の面ばかりみせるな」
「すんません。・・・まぁ、大将もあんまり気にしないでくれよ」
ロイの言葉にさすがに大人げなかったと思ったのか、ハボックはいつもの笑みを浮かべて見せる。
「いや・・・俺は気にしてないけど」
「鋼の。くれぐれもハボックを手本にしないようにな。手本にするなら私のような・・・」
「や、あんたらはどっちも極端すぎて参考にならないから」
「少尉が子供を預かる事になった理由は分かりましたけど、それが何で軍部に連れてくる話になったのですか?」
遠慮の欠片もなくエドワードに話を切られたことに不満そうな顔をしながらも、ロイは気を取り直してアルフォンスの質問に答える。
「簡潔に言えば、ハボックの手におえなかったという事だな」
「兄弟の面倒も見てるし、子守りには自信あったんスけどね。いやー・・・この子は手ごわかった・・・」
どんなにあやしても泣きやんでくれない子供に困り果てて、ハボックはお咎め覚悟で軍部に連れてきたのだ。
他人の子供にここまで親身になってしまうのは、どこまでも人のいいハボックらしい。
「ほんとこのまま引きつけでも起こされたらどうしようかと思ったッス・・・」
どことなく疲れているように見えたのは、朝から子供に振り回されたせいだったのかと、エドワードとアルフォンスは漸く納得する。
「ここなら少ないとはいえ、女性もいるし何とかしてもらえるかなー・・・とか。本当は大佐には内緒にしておきたかったんスけど・・・」
「隣の部屋であんな大声で泣かれて、聞えない訳がなかろう」
「ですよねー・・・」
がっくりとハボックは肩を落とす。
「というわけで、軍部に関係のない民間人を入れた規律違反のハボック少尉は一ヶ月の減俸だ」
「・・・ですよねー・・・!」
泣きっ面に蜂状態のハボックにさすがに気の毒になってしまって、エドワードはロイに問いかける。
「確かに子供を連れてきた少尉も悪いけどさ、でも相手は赤ん坊だろう?機密を喋るわけでもないしそんなに厳しくしなくても・・・」
「鋼のここは軍部だ。規律は守るべきためにあり、どんな事情があろうと違反して許される訳がないだろう?」
不意に見せた軍人としてのロイの顔にエドワードは怯む。
普段真面目に仕事をしていないように見えても、こういう時に彼は生粋の軍人なのだと思い知らされる。
「でも・・・」
「いいんだ、大将。大佐の言うとおりだ。そうは言っても、こうして寝かせておいてもらえるだけで感謝してるよ。俺一人じゃ手に負えなかったのは事実だしな」
本来ロイの立場であれば、問答無用で追い出すこともできるのだ。
そうしないのは、ロイの優しさであろう。
「今日は特段大きな事件も無いから特別だからな」
「はいはい。ありがとうございます」
ロイの譲歩を知っているからこそ、ハボックの口調にも感謝が籠る。
軽口をたたきあっていても、そこに自分には決して入る事の出来ない信頼を目の当たりにして、エドワードの胸がつきりと痛む。
「でも、やっぱり中尉はさすがですよね。ハボック少尉の手におえない子をこうして寝かしつけちゃうんだから」
事の顛末からこの子供は相当に手ごわいらしいと悟ったアルフォンスが感心したようにうなずく。
「そうだな。やっぱり女の人は違うんだな」
普段はロイを上司とも思わないようなホークアイでも、やはり母性と言うものは存在するのかとエルリック兄弟はしみじみと呟く。
「・・・ん?あれ、大将たち何か勘違いしてるみたいだけど・・・」
「へ?」
「あの子を寝かしつけたのは・・・」
そうハボックが言いかけたとき。
ソファの方から、かすかな泣き声が上がる。
「あ、ヤバ・・・」
「い・・・今ので目が覚めちゃいました?」
知らぬ間に声が大きくなっていたらしいと自覚したエドワードたちが、今更声を潜めても後の祭りというもので。
泣き声はあっという間に大きくなり、子供は火のついたように泣き出してしまう。
「おーよしよし、泣くんじゃない。ってか泣くな・・・!」
慌てて抱き上げたハボックが子供を落ちつけようとあやすが、子供の泣き声は大きくなるばかりだ。
「ぼ・・・僕、中尉を探してきます!」
これはもう自分たちにはどうすることもできないと察して、慌ててアルフォンスが執務室を飛び出そうとするが。
「・・・本当に少尉は子供をあやすのが下手だな」
静かなロイの声がそれを遮った。
「大佐、そんな悠長なこと言ってる場合じゃ・・・」
全力で泣きだす子供にエドワードは焦るが、ロイは至って落ち着いたもので。
執務机から立ち上がったロイは、ハボックの近くによるとその両手を差し出す。
「ほら、かしたまえ」
「すんません。大佐・・・」
ホッとしたように子供を差し出すハボックに、エドワードは違和感を覚える。
何故ホークアイではなく、ロイにさも当然のように子供を差し出すのだと。
「まったく元気すぎるのも考え物だな」
くすくすと笑いながら慣れた手つきでロイが子供をあやすと、先ほどまで泣き叫んでいたのが嘘のように、子供はぴたりと泣くのをやめる。
それどころかきゃっきゃっと楽しそうに笑いだすのを、エドワードは呆然と見つめる。
もしかして自分たちは根本的な勘違いをしているのかもしれない。
「・・・え?まさか、子供寝かしつけたのって中尉じゃなくて・・・」
恐る恐る尋ねてみれば、顔を上げた大人がにやりと笑う。
「私だが何か?」
「はぁ!?あんたそんな事までできるのかよ!?」
どの分野においてもそつなくこなす男だとは思っていたが、子供のあやし方まで知っているとは規格外もいいところだ。
「・・・まぁ、散々ヒューズの子育てに付き合わされたからな・・・」
ふっとどこか遠い目で語るのは、当時こき使われたのを思い出したからだろうか。
「まぁ、何事も経験は無駄にはならないとはよく言ったものだな」
慣れた手つきで子供を抱きながら、ロイは穏やかに笑う。
子供を見つめるその優しい顔に、エドワードの動きが止まる。
「どした大将?なんか固まってるぞ?」
エドワードの異変に気が付いたハボックが、ひらひらとエドワードの前で手を振れば、呆けていた少年がハッと我に返る。
「な・・・なんでもない!」
「どうした?私の鮮やかな手つきに見蕩れていたか?」
「んなわけねーだろ!と、とにかくこれじゃ報告書の提出もできそうにないし、また夕方にでもくるから!」
取ってつけたようにそれまで書庫で時間をつぶしていると言い置いたエドワードは、脇目もふらずロイの執務室を飛び出した。
「ちょっと、兄さん・・・!すいません大佐、また後で来ますから」
兄とは違い律儀な弟はぺこりと頭を下げると、なるべく音をたてないように気を付けながら兄のあとを追いかける。
後に取り残された大人たちは、突然のエドワードの行動にきょとんと顔を見合わせる。
「・・・どうしたんだ?鋼のは?」
「・・・いやー青い春ッスねー・・・」
「は?」
くっくっくと笑うハボックを、ロイは不審そうに見つめるのだった。



「ちょっと兄さん、いきなりどうしたのさ!?」
「いや急に閃いた事があってさ!忘れないうちに調べておこうと思って!」
追いかけてくる弟に振り返る事もなく、エドワードは告げる。
「もー・・・本当に兄さんはいきなりなんだから・・・」
呆れる弟に気が付かれてはいないだろうかと、エドワードは頬に冷たい鋼の手を当てる。
いつも以上にひやりと感じるのは、きっと頬が熱を持っているせいだろう。
(あー・・・ほんと、俺どうかしてるぜ・・・)
先ほどのロイの姿を思い出して、エドワードは大きく首を振る。
言えるわけが無い。
優しく子供に笑いかける姿が、母の面影と重なっただなんて。
あんないけ好かない男と重ねてごめんなさいと、ひたすら心の中で亡き母に謝り続けるエドワードは、まだ己の恋の重症さに気がついてはいないのだった。




・・・小ネタ?
最近某Mさんの影響で、なんとなく大佐に母性を求めている気がしますな。
まあ小ネタなのであまり深くは気にせず。
こんなの書いといてなんですが、うちの大佐に母性は無いと思います。
モデルは某Mさんとこの大佐で。
いつぞや大佐が子供を抱っこしているイラストを思い出しながら書きますた(笑)
さてさて日記でリハビリもしたことだし、いい加減原稿に取り掛かりますかね。
2012
02/16
21:11
小説

某サイト様の大佐が恰好よかったv

管理人が書くとちっとも某じゃない気もしますが(笑)
一応伏せて書いてみる。
某サイト様の大佐がファンタジー好き(?)の管理人にはたまらなかったです。←誰もファンタジーとは言ってない(笑)
というか、またお久しぶりですみません(><)
体調崩して寝込んだりと、冬は基本体調不良の管理人です(ノ_-;)ハア…
まぁ、それはおいておいて。
某サイト様の大佐が恰好よかったので、ちょっと書いてみました。
書こう思った話と、出来上がりが全然違うのはいつものこと(;´д`)トホホ…



北の森には近づいてはいけないよ。あそこには悪魔が住んでいるからね。


それは、少年が住む村ではずっと言われ続けてきた言葉。
大人たちは決して子供が森に近づかないよう、ことある事に言い聞かせて続けてきた古い古い言い伝え。
「けっ。馬鹿じゃねえの?悪魔なんてこの世にいるわけないじゃん」
暗い森の中を歩く少年は、勝気に言い放つがその身体が小さく縮こまってしまっているのは隠しようがない。
少年が出入りを禁じられている森を歩いているのは、少年なりの意地とプライドがあるからだ。
父親が錬金術師という少年は、常に周りから恐れられる存在であった。
少年にしてみれば、物質を違う物質へと変える錬金術はなんら不思議のないものであったが、村に住む人々にとってはまるで魔法のようにでも映るのか、不思議な力を使える少年を疎んだ。
錬金術の基本は等価交換。
物語に出てくる魔法のように、無から有を生み出したり、質量以上のものを生み出すことはできないのに、村人たちには理解が及ばないらしい。
必要以上に少年を恐れる大人のそぶりは子供たちにも伝わるのか、少年は子供の中でも浮いた存在であった。
そして問題が起きたのは、今日の昼過ぎのこと。
北の森の噂で盛り上がる子供たちに、少年が『そんな非現実的な存在など居るはずがない』と言ってしまったのが原因だった。
少年は目で見られ無いものは信じられないという現実主義なだけで特に他意など無かったのだが、言われた少年たちにしてみれば臆病者と言われたと取ってしまったらしい。
口論はあっという間に発展し、気が付けばならば少年が証明してみれば良いだろうとなってしまったのだ。
悪魔などいないと言うのなら、森に入るのも怖くないだろうと言われてしまえば、少年も後に引くことはできない。
少年とて大人たちが出入りを禁止している森に入るのは本意ではなかったが、常に負けず嫌いな心がどうしても行かないとは言えなかったのだ。
「大体、悪魔なんて空想の産物なんだよ。それをいい年した大人が揃って・・・、うわ!?」
自分に言い聞かせるように呟いていた少年は、背後で聞えた物音にビクリと身体を竦ませた。
恐る恐る振り返ってみれば、小さなリスがつぶらな瞳で少年を見つめている。
「なんだ・・・お前が茂みから出てきた音か。驚かせるなよ・・・」
ほっと胸を撫で下ろした少年は、じっとリスを見つめる。
「悪魔が住む森とか言われてても、普通に動物も住んでるんじゃん。やっぱりみんなあんな言い伝えにびくびくしすぎなんだよなー」
漸く生き物、しかも可愛らしい動物と出会って多少の緊張が解けたのか饒舌になる少年を一瞥して、リスは再び茂み奥へと行ってしまう。
「あ、おい。ちょっと待てよ・・・!」
そんな事を行ったところで動物が止まるはずもないが、一人きりという状況から解放された少年は、例え動物であってももう少し一緒にいて欲しくてとっさにその後を追いかける。
「・・・っと、確かこのあたりに・・・」
がさがさと茂みを分け入った少年は、突然その視界に飛び込んできたものに息を呑んだ。
茂みの奥には小さく開けた場所があり、男は静かにその場所に佇んでいた。
「今日はまた随分と早いお帰りだな」
そう言ってほほ笑んだ男は、自分の足元に佇むリスへと手を伸ばした。
差し出された手に当然のように乗ったリスは、そのままするすると腕をかけのぼり、男の肩へとその身を落ち着ける。
「今日はどこまで行って来たんだい?・・・おや」
問いかけた男は、リスの視線が自分を見ていない事に気が付ついたのか、その視線を追って漸く少年の存在に気が付いたらしい。
「これはまた・・・随分と可愛らしいお客様を連れてきたものだ」
くすりと笑った男に、漸く少年の金縛りが解ける。
「あ・・・あんたが・・・この森に住む悪・・・魔・・・?」
呆然と少年は呟く。
少年の瞳に映ったのは、漆黒の髪に漆黒の瞳を持つ闇そのもののような存在の男。
漆黒のマントを纏うその姿は、何度も大人たちに聞かされた悪魔そのものだ。
確かに整った容姿は冷たい印象を与え、とても自分と同じ存在には思えなかった。
「・・・そうだな。悪魔と言われれば悪魔なのかもしれないな」
少年の言葉にわずかに瞳を伏せた男は、否定することもなく静かにうなずいた。
「それよりも、君はなぜこんな所にいる?この森は出入りを禁じられていたはずだが?」
「・・・そ・・・それは・・・」
見つかってしまった以上自分はここで殺されるのだろうか。
再び襲いくる恐怖に、少年は満足に言葉を紡ぐ事もできずぎゅっと目を瞑る。
しかし聞こえてきたのは、穏やかな言い聞かせる声。
「・・・まぁいい、もうじき日も暮れる。迷子になる前に早く帰りなさい」
「・・・へ?」
当然のように呟かれた言葉に、少年は目を丸くした。
いまこの男はなんと言った?
まるで村にいる口うるさい大人のように、早く帰れと自分に言ったのだ。
「どうした?まさか帰り道が分からないと言うのではないだろうな?」
ぽかんと見上げる少年に、男は全く見当はずれな事を言ってくる。
悪魔に見つかったら八つ裂きにされるのだと聞かされていた少年が、反応に戸惑ってしまうのも無理のない話だった。
答えない少年をどう思ったのか、男は小さくため息をつくと肩に乗せたままのリスに話しかけた。
「仕方ないな、悪いがあの子を送ってもらえるかね?」
話しかけられたリスはまるでその言葉を理解しているように、するりと男の身体を駆け下りると、少年の前にやってくる。
前足をあげて見上げてくる姿は、まるでついてきてと言っているようだった。
「その子について行けば森の外まで案内してくれるはずだ、君もこれに懲りたら森に足を踏み入れるなんて馬鹿な真似をするんじゃないぞ」
「いや、帰り道が分からない訳じゃないから!」
漸く我に返った少年は、黙っていればそのまま追い返されそうな雰囲気に、あわててそう叫んでいた。
せっかく黙っていればこのまま何事もなく帰れそうなのに、なぜそんな事を口走ってしまったか分からない。
けれどこのまま別れてはいけない気がして、その思いが少年を突き動かした。
「何?」
「あんたさっき自分の事悪魔だって言ってたじゃないか!なんでこのまま帰れって言うんだよ」
「・・・言っている意味が分からないが」
男は本当に戸惑っているようで、きょとんと少年を見つめてくる。
そうしていると硬質な雰囲気が薄れて、男は人間と変わらないように見えた。
「俺の事このまま返して良いのかよ?俺の事食べるんじゃないの?」
「・・・君は人をなんだと思っているんだ」
呆れたような男の声に、少年は言葉に詰まる。
「だ・・・だって、村の人たちが悪魔に見つかったら食べられるって・・・」
そう言われ続けて育ってきた少年にとって悪魔は畏怖の対象でしかないのに、目の前に立つ男は恐怖の存在からは程遠い。
「全く、人の存在を教育の一環に使わないで欲しいものだな」
不本意そうに呟く姿に、少年はきょとんと男を見つめる。
「・・・悪魔は人を食べる訳じゃないんだ?」
「他の存在は知らないが、少なくとも私は人など食べない」
「ふーん・・・そうなんだぁ・・・」
「何を感心しているのかね。さっさと帰れと私は言ったはずだが?」
先ほどまでの怯えていた姿はどこへやら、すっかりと興味を持ってしまったらしい子供に男は呆れたように呟く。
「うん。まぁ、帰るけど。ねぇ、またここに来てもいい?」
「は?」
「俺悪魔の生態にすごい興味あるんだよね、あんたなら安全そうだしもっと詳しい話を聞かせてよ」
「なんで私が君の好奇心を満たさねばならないんだ」
子供の勝手な言い分に疲れたように男はため息を落とす。
「まぁ、そういわないでよ。俺どうせ村で仲のいい友達いないしさ、あんたと話してた方が楽しそうだし」
「・・・なんだ、君友達がいないのか?」
「いないって言うか、話が合わないんだよね。錬金術が使えるって気持ち悪がられててさ」
少年は淡々と事実を言っただけなのに、不意に男の顔が哀しみを帯びる。
「・・・君は今の生活を不幸と思うかね?」
「いや?別にそんな事は思ってないよ。まったく友達がいないってわけでもないしさ」
「・・・そうか」
自分の言葉に男の表情が僅かに緩む。
安堵したようにも見える表情は、出会い頭の冷たい雰囲気とは打って変わってとても優しい。
その表情に、少年の中で何かが引っかかる。
何かとても大切な事を自分は忘れてしまっているような。
「・・・どうした?」
怪訝な表情の少年に気が付いたのか、男が小さく首を傾げる。
「・・・いや、なんか今・・・。ううん、なんでもない」
自分の中の不可思議な感覚の正体が分からなくて、少年は首を振る。
「そんな事よりも、なぁ、あんたの名前教えてよ。悪魔だって名前くらあるんだろ?」
「・・・そんな事聞いてどうするつもりだね?」
「だって名前が分からなければ、これから不便じゃん」
「不便って・・・」
すっかりと男の所に通う気満々らしい少年の姿に、男は嘆息する。
もはや何を言っても説得できないと諦めたのか、男は渋々その名を口にした。
「ロイ・・・だ」
「分かった。ロイだな。俺は・・・」
「知っているよ、エドワード」
「ええ!?すげぇ!」
名乗ってもいない自分の名を呼ばれて、少年は・・・エドワードは驚きに目を見開く。
「やっぱり悪魔って人の心が読めるんだ?」
「さて・・・ね」
感心する少年に意味深な笑みを浮かべたロイは、再び森の出口を指さす。
「さぁ、本当にそろそろ帰りなさい。もう日も落ちる」
「分かったよ。その替わりまた来てもいいよな?」
「好きにすればいい」
「やった」
嬉しそうに笑ったエドワードは、どんどん落ちていく日にさすがにまずいと思ったのか慌てて踵を返す。
「じゃあな、ロイ、また明日な!」
「ちょっと待て、もう明日くる気か!?」
「好きにすればいいっていったじゃん。じゃーなー」
聞く耳を持たないというようににやりと笑ったエドワードは、リスの横を通り抜け慌ただしく帰って行く。
「・・・まったく、強引なところは変わらないな」
あっと言う間に見えなくなった背中を見送って、やれやれとため息を落としたロイは、再びリスへと手を伸ばしその小さな身体を肩に乗せる。
「本当に君はどこにいてもかわらないな・・・鋼の」
懐かしそうに目を細めると、肩に乗せたリスがロイの頬へ手を伸ばす。
「ああ、後悔などしていないさ。我々の悲願は叶った」
ロイの言葉にリスはことりと首をかしげる。
「それだけで十分ではないかね?アルフォンス?」
アルフォンスと呼ばれたリスは、エドワードが去った後をじっと見つめている。
「今度こそ、我々は間違えないようにしなくては・・・な」
寂しそうに笑いながら、ロイもまた静かにエドワードの去った後を見つめるのだった。
2012
01/30
22:29
小説

たまにはきちんとエドロイを(笑)

最近タイバニ、タイバニ言ってるので、ちゃんと管理人の心はエドロイですよーという心意気を(笑)
本日の駄文は(ほんとこんなもんですみません)一葉さんに捧げます。
サイト復活おめでとうございまーす\(^o^)/



「そうだ。あんたにこれやるよ」
そうエドワードが言い出したのは、報告書のやりとりも終わり、一通りの嫌味の応酬の後だった。
執務机の片隅に腰かけた最年少の国家錬金術師は、赤い服を着たクマのキャラクターのキーホルダーを無造作に机にころりと転がす。
何の脈絡もなく転がされた物体に、ロイはきょとんとエドワードを見つめる。
どうにも目の前に転がっている物体と、それを差し出した少年が結びつかなくて。
少年の趣味と言うには、あまりにも可愛い過ぎるキャラクター。
いや、そもそもこの少年は自分に土産と称する物を買ってきた事は、いまだかつて一度たりともなかった。
そんな少年がいきなりこんな行動に出たら、驚くなという方が無理だ。
「・・・これは、これは・・・。君にしては随分と可愛らしいお土産だな」
いったいどういう風の吹き回しだい?という言葉を辛うじて飲み込んで、ロイから出たのはそんな問いかけ。
「・・・いらないなら返せ」
一気に不機嫌になる少年に、ロイはまあまあと静止をかける。
ちょうど仰向けで転がったクマは、真っ黒な瞳でじっとロイを見上げていた。
その可愛らしい姿にクスリと笑いをもらしたロイは、転がされたクマのキーホルダーを手に取った。
人差し指の先ぐらいしかない小さなクマにつけられたストラップを持って、ロイは目の前でゆらゆらとそれを揺らす。
なかなかどうして、小さいくせに精巧に作られているらしいクマは、愛らしさをまんべんなく振りまいている。
「ちょっと驚いただけではないか。別にいらないとは一言もいってないよ」
「言っておくけどなぁ、俺だって好きでこんなことやってるわけじゃねーよ!今度行った地方ではそれが流行りの土産だって言うから・・・」
「なるほど。これはアルフォンス君の趣味か。どうりで可愛らしいはずだ」
柔らかい笑みを浮かべて、ロイはそっとクマを手のひらで包み込む。
その無意識の笑みにエドワードは息を呑んだ。
大人がこうして時折見せる笑顔が、エドワードは苦手だった。
普段は胡散臭い笑顔ばかり見せているくせに、不意に見せる顔がとても優しいから。
だから自分は特別なんじゃないかと、期待してしまう。
分かっているのだ、
本当は特別でもなんでもないことなど。
自分は彼にとって都合の良い手駒になれそうだから、近くに居られるだけなのだ。
たったそれだけの関係なのに、自分だけが彼の行動に一喜一憂するのが悔しくて。
だからいつもそれを悟られないように、反抗的な態度ばかりとってしまう。
妙な意地を張っているという自覚はあったが、今更どうすることもできない。
「ありがとう。これはありがたくいただいておくよ」
「ま、一応そのクマは持っていると持ち主に幸運が訪れるらしいし?もっておいても損はねぇんじゃないの?」
本当はこんな事が言いたいわけじゃ無いのに、勝手にしゃべる口が止められない。
「おや、鋼のらしくもなく、非科学的な事をいうね?」
案の定ロイは先ほどまでの柔らかい笑みを消して、いつものエドワードをからかう顔に戻ってしまう。
それが酷くもどかしい。
「うるせぇ!せっかくの俺様の土産なんだから大切にしろよ!」
つまらない反論にむっとしながら、エドワードはひょいと机の上から降りる。
本当にこの大人と会話をしていると、心が平静を保っていられない。
早々に退散すべきだと判断したエドワードは、差し障りの無い理由を口にする。
「じゃ、俺はほかの奴にも土産渡さないといけないから、そろそろ行くからな」
じゃーな!と言って手を上げるエドワードに、ロイはひらひらと手を振る。
「ああ、報告書へのサインは明日までに仕上げておくから、また明日寄りなさい」
「へいへい」
嫌そうに肩を竦めながら、エドワードはドアの向こうへ消えていく。
ぽつんと一人取り残されたロイは、笑みを消してもう一度エドワードのくれたクマのストラップをまじまじと見つめる。
「そうだな、私だけなんて事あるはずがないな・・・」
一瞬でも自分にと聞いて喜んでしまったのが、なんとも居たたまれない。
所詮エドワードにとって、自分は大勢いる軍人の一人という認識でしかないのに。
「まぁ、土産を買ってきただけでもよしとするか・・・」
ころんと手の上で転がるクマのキーホルダーだけが、ロイの寂しそうな呟きを聞いていた。



エドワードが旅立ってから数日後。
ハボックと午後から視察に出る予定の入っていたロイが執務机に鍵をかけていると、その手元をのぞいたハボックがカギにつけられたキーホルダーに目ざとく気が付いた。
「あれ?大佐のそれってもしかして大将にもらった奴ですか?」
「ああ・・・大きさがちょうど良かったのでね、キーにつけているんだ」
赤い服を着たクマは、常に赤色のコートを身にまとうエドワードを彷彿させるのが少々問題ではあったけれども、さすがにそれを口にすることはできない。
「確かに、キーにつけておくと便利ですよね。このまま引っ張りだせるのが何とも・・・」
俺も付けてるんスよ、と言いながらハボックが見せたキーには、青い服を着たぬいぐるみがぶら下がっている。
「ほー。お前のは青なのか」
「ええ、軍服と同じだから丁度良いだろうって言って皆に配ってましたよ。幸運が訪れるってなんかいいですよね。幸運って俺に彼女が出来たりとか・・・」
「お前は子供の土産に、どれだけ過剰な期待をするつもりなんだ」
冗談めかして言うハボックに、ロイは苦笑を浮かべる。
「どうせ大佐に俺の気持ちは分からないですよ」
全くいっつもいっも人の目のつけた彼女を奪っていくくせにとぼやくハボックは無視して、ロイは改めてハボックのクマを見つめる。
「なる程な。このクマには色んな色があるのだな」
他には何色があるんだ?と何気なく言ったロイを、ハボックがきょとんと見つめる。
「あれ?大佐もしかして知らないんですか?」
「は?何をだ?」
「このクマのキーホルダーは基本青なんですよ。赤はレアカラーでめったに手に入らないって噂ですよ?」
「え?それではこれは・・・」
ロイは自分のキーにつけられたキーをまじまじと見つめる。
自分の持っているクマは、まさにそのレアカラーと言われている赤だ。
しかしエドワードは自分にこれを渡す時に、そんな事は一言も言わなかった。
「俺はてっきり貴重な赤だから大切にしろって言われているかと思ってましたよ・・・」
「いや・・・私は何も聞いてない・・・。鋼のも知らなかったのではないか?」
「いやいや、弟と一緒に買ったならそれはないでしょう」
「それじゃあ・・・鋼のは敢えてこれを私に・・・?」
「ぷっ。口ではなんだかんだ言いつつ、大将も大佐のこと心配してるんですねー。大将も素直じゃないなぁー」
「・・・なんだそれは」
ハボックの言っている言葉の意味が分からなくて、ロイの眉間にしわがよる。
そんな子供っぽい上司の姿に苦笑を浮かべながら、ハボックはクマを突っつく。
「この赤いクマは滅多にないからこそ、引き寄せる幸運も青とは比べ物にならないぐらい強いって言われているんですよ。何かと危険と隣り合わせの大佐の事を、大将なりに心配してるんじゃないですか?」
「・・・そんな事あるか」
あの少年が、自分の身を案じてくれてるなど。
そうそっけなく返すものの、赤くなっていく頬は隠せなくて。
「大佐ぁ~?なんか嬉しそうですけど?」
「う・・・うるさい!くだらない話をしてないで、さっさと行くぞ!」
「へーい」
あからさまに誤魔化しているのがわかるロイにやれやれと肩を竦めながら、ハボックはおとなしく後に続く。
全く素直じゃないんだから・・・と心の中で呟かれたのは、果たしてどちらに向けての言葉だったのか。



赤いクマに込められた願いを、ロイが本人の口から聞くのは数か月後の事。




・・・というわけで、久しぶりに乙女な大佐でお送りしました。
管理人の大佐は基本乙女(?)ですが、今回は更に乙女度アップみたいな?(当社比1.25倍)
因みにクマは別に、某ネズミの国のアレを意識したわけではありません。
なんとなくです、なんとなく。
2011
07/31
12:41
小説

ガ━━(;゚Д゚)━( ゚Д)━(  ゚)━(   )━(゚;  )━(Д゚; )━(゚Д゚;)━━ン!!!!!

嵐の国立コンサート落ちた・・・|||orz
ちょっと立ち上がれないぐらいにショックなんですけど・・・。
くっ本格的に嵐ファンを初めて早8年(ぐらい・・・?)コンサートに落ちた事なんて無かったのに(つд⊂)エーン
・・・正直にわかファンが憎いです(こらこら)
できることならこのまま傷心旅行に出たい気分です。や、仕事がいま昼食べられないぐらい忙しいので出ませんけど。
うう・・・泣いていても始まらないので、気分を変えるためにもぽちぽちと小話書いてみようかと思います。



あ、今回の話はエドの子供が出てくるので、結婚前提話なので嫌いな方は読まないでくださいね。
続きを読む »
2011
07/13
22:25
小説
鋼の錬金術師

カテゴリー
最近の記事
プロフィール

中原光希

Author:中原光希
熱しやすく冷めやすい典型的なB型人間。
良くも悪くもマイペース。

同人界には珍しい(?)、攻め様に愛情を傾ける派。
基本16才ぐらいの少年と青年の狭間にいるぐらいのキャラに萌ゆる。
シンフォニアクリアしてない、攻めでもない、少年でもないクラトスさんに何故すっ転んだのか自分でもよくわからないまま愛を叫ぶ日々。
父さんが好きすぎて辛い(笑)

親バカ、子バカ、シスコン、ブラコン大好物。
身内に甘いキャラがとても好み。
CP傾向は年下×年上基本。
年も力も上な受けが、攻めに迫られてわたわたするのがいい(・∀・)

日記への突っ込みお待ちしております。
誹謗中傷はNGですよ!

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。